
前回、気候と土地がデザインに大きく関わってくると書きました。
日本はモンスーン気候の中にあり、四季がはっきりしている珍しい地域です。
他の地域においてみられる、暴力的な気候がみられません。
そのような、気候もあって日本では古くから農耕民族として一つの土地に住みそこにコミューンを広げて行きます。
農耕が進んでいくなかで、貯蓄の面で温潤多湿の気候が大きな問題が起こします。
日本の温潤多湿な気候が貯蓄の作物を腐らしてしまう。
そのために、日本の建造物は地面からの脱却をもとめられ、床が地面から離れていきます。
日本人は気候を遮断すること無く、共生の道を選んで行くわけです。
日本建築にそれは見られます、地面から直接床を設けるのではなく、基礎に間を設け、地面から離して建築して行きます。
その結果日本人は沓脱ぎの文化が生まれてきます。床は地面とは違う、その場の変化に沓脱ぎがあります。その結果日本の建築の中で沓脱ぎが行われた場所はすべて座して生活ができるようになりました。
また、基礎の上に柱と梁で構造を持たせ、ふすまで空間を分けていく、四季の変化のなかで合わせて空間をつくっていきます。柱と梁よる構造は建築に水平に伸びる開口を与えます。
このことで、日本人は座して水平に物事みることができると考えられます。